タバコのポイ捨ては人格を捨てるのと同じ

ある事業所で、「そちらの会社名が入った車からタバコの吸い殻を外に捨てていた」という苦情がありました。そこで、その時間に苦情のあった付近を走っていた運転者に事情を聞いています。

 

管理者 「確かあそこは、高架下の道路になっていて暗いし、それに道路端にゴミもよく落ちているよな」

 

運転者 「そうなんです。それでつい捨ててしまったんです」

 

管理者 「おいおい、ゴミが捨ててあるからといって、自分もタバコを捨てていいということにはならないだろう」

 

運転者 「そうですけど…」

 

管理者 「それに、〝見つからなければよいだろう″という気持ちも働いていたんじゃないか」

 

運転者 「まあ…」

 

管理者 「世の中には、車の中からタバコの吸い殻や空き缶をポイ捨てする人がいるよな。君も見たことがあるだろう」

 

運転者 「はい」

 

管理者 「そういう車を見たら、どう思う?」

 

運転者 「あまり、マナーがよい車とは思いませんね」

 

管理者 「そうだろう。君はそれと同じことをやったんだよ」

 

運転者 「すみません」

 

管理者 「よく考えてもらいたいのは、自分の部屋でもタバコの吸い殻をポイ捨てをするかということだよ」

 

運転者 「絶対にしません」

 

管理者 「そうだろう。自分の家でしないことは、道路でも絶対にしてはいけないんだよ」

 

運転者 「……」

 

管理者 「ものを捨てて走っているのは、〝自分はこんなに恥ずかしい人間なんだ、だらしのない人間なんだ″と公言して走っているようなものだよ」

 

運転者 「本当に恥ずかしいことをしました」

 

管理者 「恥ずかしいのは、自分だけではないよ。会社名が入っている車に乗っていたんだから、会社の評判を落とすことにもなるんだよ」

 

運転者 「はい」

 管理者 「君はあまり意識していないかもしれないが、あの会社の社員はマナーが悪いという評判がたつと、会社自体のイメージもダウンするし、作っている商品の品質も悪いようなイメージを持たれることにもなる」

 

運転者 「そこまで意識していませんでした。申し訳ありません」

 管理者 「車の窓からものを捨てるということが、どれだけ自分の人格をおとしめているか、景観を損ねているかを常に考えて、運転中のポイ捨ては絶対にやめてくれよ」

 

運転者 「はい、わかりました」

 道路にものを捨てることは、自分の人格を捨てるだけでなく、会社の品位も落とします。車からのポイ捨て運転は絶対にしないようにしてくださいね。

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