安全確保の条件 その2

 こんにちは、野村です。 前回の続きです。

 

 千利休を超える目利きと言われた柳宗悦は、美術品などの真偽や良否を見分ける能力を持っていました。

 

  柳宗悦は正しい評価をするため、正しく対象を見ることを説きます。

 

 そして正しく見ることを妨げるものとして、「思想、思考、習慣」の三つを言います。

 

 またいくら多く経験しても精度は上がらないそうです。経験(による学習)を妨げるものは、「思想、思慮分別、判断」と言います。このように柳が伝えたいのは対象を素直に見ることです。

 

 素直さが欠如していればその観察は不正確です。偏りやこだわり・信念を持って、モノ、コト、ヒトを見ても正しい評価ができません。

 

 そのような傾向が強い人が行う観察(評価)は誤りを生じます。バイアスが強い人は他者評価のみならず自己評価も不正確です。バイアスをはずす努力が必要で、これは交通安全においても重要です。

 

 安全確保ためには、自己の運転傾向を正しく評価(認識)すること。安全管理指導を行う立場の方は、社内及び個々のドライバーの傾向、クセ、ウィークポイントを正確に把握することです。

  

 「的確な観察技術」が安全確保の3条件の一つです。自己あるいは他者の安全確保のための改善や指導には的確な評価が非常に重要です。

 

                                           (野村幸一)

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