美と違和感 その2

 こんにちは、野村です。前回の続きです。

 

 ところが先日、美術番組である人がこんなことを言っていました。

 

 綺麗とは感じがよくて、楽しくて見ていて何も脅威を感じないでいい気持になる、そんなものことをいう気がする。

 

 対して美しいとは「まがまがしいもの恐ろしいものを秘めている。」と。

 

 ボードレードという詩人が、「美というのは常に奇妙だ」と言ったそうです。美とは奇妙なもの得体のしれないものを秘めている。決して心地は良くない。だからこそ素晴らしいと。

 

 これらの定義が正しいとは言い切りませんが、当てはまる気がワタシはしました。

 

 つまり美しいとは違和感を含む、そして美しい≠綺麗。そういう解釈をすれば、前述の国産車は綺麗ではないが美しいといえます。(あくまでワタシの感じ方です。)

 

 ワタシは、綺麗に思えるがスッキリしていないので美しくないと感じていたようです。そして言葉の使い方が、「綺麗」と「美しい」を混同し不明確に使っていたのだと思いました。

 

 ともかく、これらの説明を聞いてスッキリとしました。

 

 事象を明確にするためには、まず違和感を覚えることだと思います。そして、感性を高めることと同時に言葉で考え続けることは大事なことだと。

 

 芸術の秋です。美術館や博物館に足を運び、たくさん奇麗なものや美しいものを目にすることは感性を高めるはずです。またそんな効用がなくても単純に楽しいことだとも思います。

 

                                           (野村幸一)

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