風鈴

 こんにちは、野村です。

 

 小学生の頃、夏になると両親が風鈴を出してきて家の軒下に吊り下げていました。

 

 少し緑ががった南部風鈴の音は涼しげでした。取り込むのが遅れて夏の終わりにリーンと鳴っていたのを覚えています。

 

 風鈴の短冊には、「夏草や 兵どもが 夢の跡」とありました。

 

 それが芭蕉が、奥州藤原氏や義経に想いをはせた句だと知ったのはずっと後のことです。

 

 でもそんな知識や背景を知っていなくても、その場所でサムライが自分たちの思いや誇りを持って戦い、散ったことはぼんやりとですが感じることはできました。

 

 時間を超えて様々な情景を想像させ、人生の儚さを感じさせる芭蕉の言葉のスゴさです。

 

 この「想像する」「感じる」ことは日常生活は勿論、運転でもとても大切なこと。それは自分の今の気持ちや状態、相手の気持ちや都合、事故を起こした時のことを思い浮かべることなどです。

 

 乾いた風が夏の終わりを教えてくれています。たまった疲れからの居眠りや漫然運転にご注意ください。

 

                                           (野村幸一)

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