こんにちは、平野です
今回のテーマは、”焦り”に注意です。
ある企業様の事故再発防止研修を担当させて頂きました。
運転経験、技量、知識等 全てにおいて優れておられました。操作、安全確認についても基本通りで、事故に直結するような我流の癖は見受けられませんでした。
しかし、大森式SDテスト(弊社オリジナルのペーパーによる運転適性検査)では内面的には、色々と考え過ぎて冷静さを失いがちとなる傾向をお持ちであるかも知れないという結果が抽出されました。
事故に至った経過をお伺いしたところ同様に焦りの感情が強くなり冷静な確認、判断ができなくなり、事故を回避することができなかったことが分かりました。
更に普段は、冷静で適切な事故防止の方法を実践できる方なのですが、想定外のことに遭遇してしまうと必要以上に緊張したり、焦ったりすることで普段しないようなミスをしてしまうことが分かりました。
トレーニングでは、ご本人様の普段の運転を振り返りながら、どのような場面や行動で焦りやすくなるのか、焦りの感情が強くなるとどのような行動やミスが多くなりがちとなるかについて意見交換しながらご自身の傾向について自覚を深めて頂きました。
感情の影響を抑えて普段の事故防止を実践するための心と行動のコントロールの方法について意見交換したり、具体的で効果的な方法を提案したりして進めました。その結果、行動目標を自己決定して頂きました。
今回のケースは、相手に対する思いやりや優しさ、仕事に対する責任感から、焦りの感情が強くなり認知、判断、行動が乱れてしまうことに自ら気付かれ対策を自己決定されました。
些細な感情の変化でも、軽いパニック状態となり事故に至るという落とし穴が潜んでいます。皆様もどうかご注意下さい。
(平野 勝寛)