企業研修インストラクター養成講習を実施

 SSD研究所では、7月26日(水)から28日(金)の3日間にわたり、「企業研修インストラクター養成講習」を実施しました。

 

 今回は、和歌山県の岩出自動車学院より2名の教習指導員様が参加されました。 

 

 この講習は、企業への安全運転研修を担当するインストラクターの方を対象として実施しており、岩出自動車学院様は、今後積極的に企業研修に取り組みたいと考えておられることから、受講される運びとなりました。

 

 講習のねらいは、企業研修を実施するにあたって、継続的な利用をいただくための知識、考え方、指導上のスキルアップを図ることです。今回は、座学と実技を組み合わせ、「企業研修の本質的理解」「企業研修の基礎知識」「対象者別の指導ポイント」「研修の模擬体験」「実技チェックとアドバイス方法」などの理解を図りました。

 

 本講習は、少人数で行なうことが特徴のひとつです。問いかけを行なったり、ご質問を受けたり、質疑応答の時間を多く確保し、理解度の確認を行いながら、受講される方の納得性を高めました。

■企業ドライバーに対する安全運転研修(企業研修)とは

 

 弊社の「企業研修インストラクター養成講習」には大きく分けて2つのポイントがあります。 

 

 ひとつは、座学により企業研修の全体像と企業側から見た望ましい研修実施の心構えや考え方、通常の免許取得のための教習と企業研修の違いをご理解いただくことです。

 

 もうひとつは、演習による企業研修の体験です。適性テストや実技チェックやアドバイスを、受講者とインストラクターの両方の立場から体験していただきます。留意点を理解し感じることで、効果的な研修の進め方を理解していただいています。

 

 しかし、これらの知識だけでは、効果的な研修を行なうことはできません。自らの視点を増やし、状況を広く理解し行動する態度が必要です。そのため、インストラクター自身が成長していこうとする姿勢の必要性を講習の中で繰り返し訴えています。

 

 弊社では、自社、他社、顧客、社会などの多くの視点から企業研修をとらえていただけるよう配慮しながら講習を進めています。

研修を体験することで、受講者の視点を獲得する

今回の研修で行った研修内容は以下の通りです。 

 

・企業研修を行うための基礎知識 

 安全とはなにか、事故とはなにか、どのような理由で事故が発生しているかなど、基本的な知識を整理して説明しました。このことにより効果的に研修を行なうことができるようそれぞれの知識を順序立てて解説し、理解を深めました。 

 

・それぞれの研修項目の演習  

 研修を実施する際の着眼点と具体的な指導を訓練しました。座学では、オリエンテーションや適性テスト、まとめ等を実際に受講いただき、シミュレーションによりイメージ作りを行ないました。

 

 実技については、弊社インストラクターが受講者の運転を模倣しながら注意ポイントの確認をしました。また、コース設定、アドバイス方法、注意すべき点について細かい説明を行ないました。

  

・質疑応答 

今後、企業研修を実施するうえでの不安や疑問点を率直な意見交換の中で解決を図り、アドバイスをさせていただきました。

企業研修の内容は教習にも活かすことができそうです~受講者インタビュー

講習を受講されたSさんとKさんにインタビューさせていただきました。

Kさん
Kさん

Q 印象に残ったことを教えてください

Kさん

 分かっているようで分かっていなかった教習と研修の違いが分かりました。自分ではこうだろうと思っていたのが、ほとんど分かっていなかったと気づきました。私は営業も担当しているのですが、そのヒントもありました。

 

Q どんなことですか?

Kさん

 

 ターゲットにしたいお客さんにあった資料を持って、こういうことができますがどうですかという流れを作ればいいと分かりました。

 

Q どういうことでしょうか?

Kさん

 

 教習でもはやく行ってほしいと思ってしまうことがあります。しかし、自分がチェックされる立場になると違いました。慎重すぎるようにもなってしまいます。普段こういうことをやる機会がないので、原点に帰れて良かったです。特に、企業側で研修結果に重きを置く場合は、なおさら受講される方は緊張されるでしょうから、そのあたりも考慮してチェックしたいと思います。

 

SSD研究所

 

 ただ評価が甘くなったり、余計な配慮をしすぎないことも大切です。その点は、注意をお願いします。

Sさん
Sさん

Q 急ブレーキなどの危険体験はどうでしたか?

Sさん

 座学だけでは受講される方の理解や記憶が抜ける部分があると思います。実技は印象に残るので体験は意味があると感じています。様々な体験を研修の中で取り入れたいと思います。

 

Q 対象者別指導についてはどうでしょうか?

Kさん

 対象者によって伝え方や内容を変える必要性を実感しました。

 

Q それはなぜですか?

Kさん

 たとえば新人の方は事故のことを率直に指摘表現しても受け止めてくれるでしょうか、事故を起こされた方の場合は言い方に配慮しないと違った受け止め方をされると感じました。

 

Q その他に役に立つと感じた点を教えてください。

Sさん

 研修と教習の違いときいて、はじめは区別すると思っていました。しかし、教習でも活かせる部分があると思いました。

 

Q 例えばそれはどういった部分ですか?

Sさん

 数字での指導です。今まで教習では数字は言いませんでした。「なぜ?」を言っていました。「なぜ?」そうするのか、「なぜ?」しないといけないのか等です。でも、講習を受けていて、数字を示すことで理解してもらえやすい気がしました。今までのやり方を変えても教習の役に立つと思いました。

 

Kさん

 新人の方への事故や運転、責任の話は教習のセットにつなげることができると思います。講習で話を聞き、色々な不足点に気づきました。企業ドライバーに対するような接し方をすれば、教習にも役立つはずです。

 

Q 全体的な印象はどうでしょうか?

Sさん

 今日を振り返るという話が印象に残りました。教習に慣れ、一日を振り返ることが薄れてきていました。毎日、反省点を振り返るようにしたいです。

 

Kさん

 私は信用の貯金の話が心に留まりました。信用を貯金するよう努力します。お客様に喜んでいただき、信用の残金を減らさないようにしたいです。

──3日間の講習お疲れ様でした。今後のご活躍をお祈り致します。

【企業研修インストラクター養成講習 データ】

<日時>

 平成29年7月26日(水)~28日(金) 

<場所>

 大阪地区 SSD研究所提携自動車教習所 

<参加者>

 岩出自動車学院 教習指導員2名様

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