◇マークを意識していますか?

 ある事業所で、営業周りをしていた社員が信号機のない横断歩道を横断していた高齢者と接触する事故を起こしました。管理者が事故の報告を受けています。

 

管理者「横断歩道を渡っていた歩行者と接触したんだって?」

 

運転者「はい。横断歩道があることに気づくのが遅れてしまって・・・」

 

管理者「おいおい、横断歩道に気づくのが遅れたって。どういう運転をしていたんだよ」

 

運転者「信号機もなかったんで、つい油断してしまったんです」

 

管理者「信号機がなくても、横断歩道の手前には◇のマークがあっただろう?見なかったのか?」

 

運転者「◇のマークって?」

 

管理者「横断歩道の手前にあっただろう?」

 

運転者「うーん、見たような、見なかったような・・・」

 

管理者「ということは、マークの存在を意識しないで運転していたということだな」

 

運転者「はあ・・・」

 

管理者「だから、横断歩道に気づくのが遅れたりするんだよ!」

 

運転者「このマークはどういう意味ですか?」

 

管理者「教習所で習っただろ。このマークは、前方に横断歩道や自転車横断帯があることを示す標示だよ!」

 

運転者「そうなんですね・・・あまり意識していなかったです・・・」

 

管理者「意識していないと、当然見逃してしまいがちになるよな」

 

運転者「ところで、このマークの設置場所は決まっているんですか?」

 

管理者「一般的に一つ目は横断歩道の手前50mのところ、もう一つは30m手前にある」

 

運転者「2つもあるんですか・・・」

 

管理者「そう、1つくらい気づいてほしいよな」

 

運転者「はあ・・・」

 

管理者「信号機のない横断歩道は見落としやすいので、このマークを標示することで警戒を呼びかけているんだ」

 

運転者「そういうことなんですね」

 

管理者「道路標識などと違って、路面標示は何気なく見過ごしてしまいがちだが、路面標示にはいろいろな安全情報が示されているんだ」

 

運転者「そうなんですね」

 

管理者「道路標示の意味を理解しておくことは、安全運転につながるので、しっかりと意識して運転してくれよ」

 

運転者「はい、わかりました」

道路標示は、ドライバーに重要な情報を教えてくれています。意識して運転するのと意識せずに運転するのでは、安全運転をするうえで大きな差がでます。道路標示を見逃さないようにしてくださいね。

 

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