考えてから操作に移りましょう!

 こんにちは、平野です。

 

 この時期、新入社員様を対象とした、安全運転研修を全国で展開させて頂いております。本年度は、毎年ご利用頂いている企業様に加え、新規のご依頼を多くの企業様から頂戴しました。

 

 新入社員の皆様は、運転免許証を取得して間もない初心ドライバーの方や、運転免許証を早くから取得されたものの、実際の運転経験が少ないという方が多くおられます。

 

 車体感覚や内外輪差の理解が不足したり、場所や場合に応じた注意と確認方法についての理解が不足したりしている方が多くおられます。

 

 トレーニングでは、車の特性を理解しながら、それを踏まえた操作方法と、場所や場合に応じた、適切な対応の方法を中心に行います。路上走行や教習所内コースの両方を活用し反復練習も行います。

 

 トレーニングの際にインストラクターが苦心する点は、運転することの危険性を理解して頂くことや、確認の必要性を理解して頂くことです。単に車を操作することではなく、現状の技量の範囲で、事故を起こしにくい方法を習得して頂くことです。

 

 例えば、車庫入れのハンドル操作ができても、今の確認であれば、危険を見落として事故となる可能性があることや、見通しの悪い交差点を通過する際、速度や速かったり確認が不足していた場合は、もし歩行者や自転車が飛び出してきたらどうなっていたか等をその都度、解説したり考えて頂いています。

 

 また、若者の特性として、危険を軽視したり自分自身の技量を実際よりも過大評価する傾向があります。安全よりも円滑な操作に価値を置くという方が多くおられます。このような特性を強くお持ちの方は、起こりうる事故や、危険を説明しても実感しにくいようです。

 

 注意が必要な場所での減速や確認に抵抗を感じたり、定着化に時間がかかってしまう場合があります。逆に起こりうる事故を、具体的にイメージできる方は、危険を危険として認識され、自ら慎重な運転となり、少しの反復練習で習得されます。

 

 事故防止に円滑な操作は殆ど必要ありません。最も大切なことは、起こりうる事故や危険を想定し、それに対応できる減速と確認を行うことです。これは、運転だけでなく業務全般でも同じことが言えると考えます。(但し、慣れるに従い円滑性も必要となります。いつまでも慣れていないと言い訳することも問題です。)

 

 運転技量が未熟な方や運転経験が浅い方は、操作を練習することも大切ですが、操作の前に起こりうる事故や危険を考え、把握してから操作に移る方が大切です。時間がかかっても、他のドライバーより対応が遅れても、自分で考えることで、確認や操作ミスの確率が大幅に下がります。

 

 業務では、事前の準備やシミュレーションを行うこととが重要です。運転においても、同様の手続きを行い不要な事故を避け、1日でも早く業務での成果を上げ、ご活躍されることをお祈りしつつ、トレーニングを実施させて頂いています。

 

 今後も、多くの新入社員様のお役に立ちたいと考えております。ご利用をお待ちしております。

                                          (平野 勝寛)

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