その場しのぎ

 こんにちは、野村です。

 

 「姑息(こそく)」という言葉を辞書でひいてみました。何となく、意味が気になったので。

 

 そこには、根本的に対策を講じるのではなく、一時的にその場を切り抜けることができればよいとする様子。(三省堂 新明解)と記載されていました。口語的な表現としては、「その場しのぎ」と。


 普段思っていた「やり方が卑劣だ」という意味は、「俗に用いられている」とあり、どうやら正しい使い方ではないようです。言葉は正しく使うことが大切ですね。

 

 話は変わって先日の研修でのことです。受講者の方へ、「普段の運転で、どのようなことを心がけていますか?」と質問をしました。(わたしは、研修でよくこの質問をします。)

 

 すると、「安全運転を心がけています。」との答えが返ってきました。そこで、「その安全運転とは、どのような運転ですか?」と続けて尋ねました。


 多くの方は、この質問をすると、「信号を守ります。」とか、「車間距離を広めにとります。」などと言われます。ところがこの方は、具体的な答えが返ってこないのです。

 

 「安全に運転をしています。」「注意しています。」などと言うのです。曖昧で、その場しのぎの答えなのです。で次に、運転を診させてもらうと、ヒヤッとする場面の多い運転をしていました。本当のところは、普段安全運転について考えたことはないのでは、と感じました。

 

 誰でも、普段は安全運転について考える機会はさほど多くないと思います。でも、時にはその機会を作ってみてください。

 

 自分は安全運転をしているのか否か、それはどのような事から言えるのか考えてみてください。暇つぶしでもよいので。

 

 人は言葉で事象を認識したり、考えたりします。安全運転を言葉で明確に表現することは、無駄にはならないと思います。

(野村幸一)

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