自分事と捉える

 こんにちは、平野です。

 今回は、「自分事と捉える」ということについてお話させて頂きます。
 実は、ある企業の安全担当のお客様との会話の内容が、今回のテーマです。

 事故が起これば、他の社員に知らせて、注意を促しているが、その矢先に、同じような事故が起きてしまうことがある。他人の事故や失敗を、自分の問題として捉えることができない、せっかくの情報が役に立っていないと嘆いておられました。

 人のふり見て、我がふり直せという諺がありますが、実践は、本当に難しいと思います。
 運転に限らず、人は、根底に、「自分は今のままでいい、変わりたくない」という潜在的な自己一貫性の意識が働くからでは、ないでしょうか。事故者研修の面談時では、受講者の方から、このような傾向を感じるときがあります。事故を環境や相手の問題にすり替え、自分の非を認めず、自分自身の運転方法や運転に対する考え方を改めようとしないということです。残念ながら、現実を見ない、井の中の蛙大海を知らずということかも知れません。
 
 逆に、他人の事故や失敗を自分事と捉えるということは、何故、起きたのか、何に問題があったのか、自分ならそのとき、どのように考え、どう対応するだろうか?というふうに、想像することが必要となります。そのことで、相手の立場に立った物事の考え方や、精度の高い仮説を立てたるための良い訓練になることに気づきました。賢い生き方のように思えてきました。

 他人の目を気にしたり、意固地になったりして、変わることを拒むより、周囲の出来ごとから、学ぶことができる、「自分事として捉える」という生き方を選びたいものです。

 弊社は、お互いの運転を観察し、事故防止の方法を理解し、習得して頂くトレーニングやお互いの事故や失敗について、ディスカッションを行い、原因と再発防止を学び合うメニューがあります。

 受講者、講師という立場にとらわれず、お互いが教材となり、良い方向へ変わってい頂ける講習を深めたいと考えております。


(平野 勝寛)

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