「分かる」ということ

 「分かる」ということは、どういうことでしょうか?今回は、この点についてお話させて頂きます。

 先日、10名の方に駐車場での事故防止講習会を実施させて頂きました。この研修の狙いは、ワンボックス車の特性や危険をしっかりと分かって頂き、部下の方に、指導して頂くことです。

 研修は、業務で使用しておられるワンボックス車2台をお借りし、実施企業様の駐車場で行いました。ワンボックス車の特性を、駐車場での事故と関連付けながら実車で説明し、確かめて頂きました。

 その結果、思いのほか、「見えない範囲が広かった」、「狭い場所を曲がる時は、もっと車体の後ろを確認する必要がある」などの声があがりました。既に知っていたことを更に深く、具体的に理解して頂けたようです。

 さて、「分かる」ということなのですが、私共は、「行為に移せる」、「人に説明ができる」ことと考えております。

 そのためには、まず、既に知っていることの意味や重要性を考え、理解を深めることが必要です。

 既に知っていることでも、浅く知っている場合と、深く知っている場合があり、浅く知っている場合では、人に伝えることはできないと考えます。また、たとえ伝わったとしても、それはさらに浅い知識にしかなりません。

 しかし、実際には、教える側も教えられる側も、深く知っているつもりになりやすいのが我々ではないでしょうか。より分かりやすい講習を実施させて頂くには、自分の知識をこういうふうに2種類に分け、自分自身をわきまえることが大切だと、改めて実感させて頂きました。

(平野 勝寛)

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