見えないものを見る

中之島の国立国際美術館に行ってきました。

 この美術館は、オブジェのような外観と、入り口から地下へエスカレーターで降りていく感じが、ルーブル美術館に少し似ていると、何かで読んだことがあります。

 目的は、開催中の、「エル・グレコ展」を観るためです。50点の傑作が集められており、その中でも、初来日の3メートルを超す祭壇画が最大の目玉とのことです。

 土曜日の昼前に入ったのですが、空いていました。展示は、4つのテーマごとに分けて構成されていて、エル・グレコのことをよく知らない、わたしでも分かりやすかったです。

 音声ガイドも借りてみました。ただ、初めから音声ガイドを聞くとそれに左右されてしまうので、自分の目で見て、感じてから説明を聞くことにしました。

 エル・グレコは、「見えている現実でなく、見るべき現実を」描こうとしたそうです。肖像画では魂の中まで描こうとする、と。

 他の画家が描いた肖像画を、自分で描きなおしたものが、2枚並べてありました。エル・グレコが描いた肖像画は、生き生きとして今にも動きだしそうでした。

 「見えるものと、見えないものを一体化させる」と思って描いた宗教画も、多く飾られていました。存在感がある絵ばかりで満足していました。

 ただ、『深く見る。見えないものを想像してみることが大切だな』と、絵を観ながら後ずさりをすると、後ろの人とぶつかってしまいました。

 やっぱり自分の目で見て確かめないと。とくに、「バックは後ろをよく見ないとぶつかってしまうな」などと思いつつ、阪神百貨店のイカ焼きをほおばって帰ってきました。

(野村幸一)

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