幻の空間

 野村です。秋には、どこか遠くに行ってみたくなりますね。

 先日、新幹線に乗り出張に行って来ました。新幹線に乗ると、『幻の空間』を思い出します。


 これは、大阪大学の大森教授らの大阪交通科学研究会でよく話されていたことです。面白い話ですので紹介をさせてください。

 時速200㎞で走っている新幹線の運転士が1㎞前方の線路上に人影を発見したとします。すぐに非常ブレーキをかけたとしても、間に合いません。


 何故なら、時速200㎞の列車は、2㎞以上の制動距離が必要だからです。非常ブレーキをかけながらそれだけの距離を進みます。ですから、列車の前方2㎞の空間は、目には見えていても存在しない、『幻の空間』です。


 自動車にすると、時速100㎞なら100m、時速50㎞なら25mほどは幻の空間になります。この空間は見えていても、ない(存在しない)のと同じです。

 幻の空間は、ドライバーがコントロールできない空間です。コントロールができない空間が存在するのですから、余裕を持って、前車に接近せず走行する必要があります。


 幻の空間以上、車間距離をあけていないと追突事故は防げません。

 帰りの新幹線でそんなことを思い出していると、いつの間にか寝ていました。あっという間に空間を移動して、危うく新大阪を過ぎてしまうところでした。

(野村幸一)

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