慣れについて

 こんにちは、平野です。

 

 今回のテーマは慣れです。


 1つの行動を繰り返し行うと、それに習熟し、円滑できるようになります。他のことを考えながら行動できたり、効率が高まったりします。

 

 運転でも同じことが当てはまります。当然ですが、初心ドライバーより、運転経験が豊富で走行距離が多い方程、習熟度が高くなります。しかし一方で、慣れによる基本動作を省略してしまう場合があります。

 

 運転の基本動作は、認知・判断・操作の3つに分かれています。その中の判断の省略が最も起きやすいといわれています。何故なら判断は、自分自身で情報を収集し、得た情報から起こりうる事故の可能性や被害の大きさを予測し、どの程度危険かを評価します。その上でどのような対応を取るかいくつかの行動パターンを設け選択するという過程を処理する必要あるからです。

 

 従って、毎日利用するような道路では、よく知っているという思い込みに陥り、上記の過程を省略し過去に事故を起こさなかったという経験を本来行うべき情報収集に置き換えてしまいます。見ているのは、今現在の進行方向やその付近の道路状況ではなく、過去に事故が起きなかったときの道路を見ているということになります。

 

 慣れは、過去の経験を活かし効率を良くしたり、問題を解決することに活用できるものです。操作を行う際に必要なものです。しかし、安全から考えると、慣れは裏目に出てしまう可能性があります。

 

 運転経験が豊富で走行距離の多いベテランドライバーほど、この点の自覚と対策が必要です。道路状況は常に変化し続けると考え、またどのような意図によって判断したのかを自分自身に問いかけ必要に応じ修正することが大切です。

 

                                          (平野 勝寛)

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