運転マナーについて考えたこと

 安全運転講習会で、「運転マナー」についてのご依頼をいただくことがあります。

 さて、ずいぶん前のことです。「運転マナー」の前に、そもそも自分たちは「マナー」について分かっていないのではないかと、ふと思いました。
 これはひとつ、アンケートをとって考えてみようと、社員の方に協力してもらい、「マナー」について、自分が心掛けていることを自由記載で書いてもらいました。

 集まったアンケートをめくると、「他人に迷惑をかけないこと」、「まわりの人が嫌な気分になることをしない」といったものが続きました。
 その中で、ひとつ変わったものがありました。「灰皿のないところでタバコを吸わない」というものです。
 これを読んだわたしは、『小さいことを書くものだな』と感じました。でも、何となく心に引っかかっていました。

 事故再発防止研修では、今後の目標を「安全運転をします」という方がいます。想いはいいのですが、これは行動に結びつかない可能性があります。

 大きなこと、抽象度の高いことをいうと、何か良いことを言っているような気がします。しかし、行動としてどうするかが問題です。行動目標は具体的なことにすべきです。

 つまり、「まわりの人に嫌な気分にしない」ために、「灰皿のないところでタバコを吸わない」ことは良いマナーであるといえます。

 大きな良いことを思ったり言ったりするだけより、小さくても正しい行動をとることのほうが大切だと思います。

 安全運転の仕事にたずさわってきて、そんなことが少しずつ分かってきた気がします。

(野村幸一)

>> スタッフブログ一覧へ