形から入る

 野村です。みなさん、お盆休みはありましたでしょうか。

 わたしは、会社ではともかく、家ではダラダラとして、グータラを決め込んでいます。
 また、ダメなこととは分かりつつ、新しいことにチャレンジすることが少なくなっています。以前はこうじゃなかったんですが・・・・

 宮部みゆきさんが、模倣犯の中で、こんなことを書いています。
「若者なら誰でも持っている“不用心さ”、それは時には大きな事故を引き起こす原因となる。
反面、それがないと若者ではなくなってしまう」と。

 本来持っている、“不用心さ”をどうコントロールしてもらうかが、安全を確保するうえでは必要なことです。
 ときには大胆に、ときには慎重に。細心大胆、ということでしょうか。研修のなかで、こんなことを少しでもお伝えすることができればと思っています。

 ところで、若者ではない自分のことです。
 年齢を重ねると、経験によって分別がつきます。リスクを避けたり、自然に無理をしなくなったりします。自分でも、“不用心さ”が少なくなってきたと思います。

 日本人は、何かをする前に、あれこれ考えたり、気持ちを整えたりして形から入るのだそうです。そうではなく、「やってみようとぱっと飛びつく自由さがあればいい」と俳人の金子さんがいっておられました。

 最近は、知識や情報があふれ知りたいことが簡単に手に入ります。「失敗したくない、損をしたくない」とよけいに、形から入る風潮が強まっている気がします。
 わたしを含め、中高年はもう少し気楽にとりかかる“不用心さ”を楽しんでもいいのかもしれませんね。もちろん運転以外で、ですが。

(野村幸一)

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